自作スピーカー作りで重要なこと(1)

みなさん、こんばんは。 じっくりMAOP用の箱を作っています。時間がかなり掛かりそうです。
仕事から帰って、一日1時間のみ。作業時間です。

今回は相性を考えてラワン合板にしています。とても軽い木材です。
(ハンズ購入なので値段は結構しました;木材2年前より値上がりしてます。)

音については、果たしてどうなるかはまだ僕にもわかりません;)

ONKYOが桐の箱のスピーカーを出すそうです。(値段高そうです;) 桐というのもよさそうですね。
http://www.phileweb.com/news/audio/201602/05/16892.html
http://www.jp.onkyo.com/news/information/topics/20160205_PR_Princess.pdf

大体自作SPの本等を見ると、海外産高級木材推奨みたいになっている時がありますが、、、;)
個人的には安い杉材も悪くなかったし、2x4の木材も使えました。
ホームセンターにある木をかたっぱしから試してみたくなります。

あと、昔は箱は重ければ重いほど良い音という乱暴な?理論があったようですが、
最近、現代のユニットは軽い箱の方がいいんじゃないかと実感も伴いながら思っています。
そんな折に上記の桐の箱のニュースを見たので、タイムリーに軽い木材に興味が沸いています。
(音響変換効率??)
MDFも15mmより12mmの方が良い音が出たときがあったりしたので、
詳しい理論は素人の僕には分かりませんが、箱とユニットの相性が合うときがあるようです。

さて不定期日記になってしまいますが、「自作スピーカーにチャレンジ」で重要なことですが、
初めての人にとって一番難関(手間)なのが「板取図」です。
箱の設計自体はネット上のソフトシュミレーターなどで
簡単にできますが(ただ作ってもその結果通りにはならない。経験がある程度必要)、
そこから箱を展開して考え、「板取図」をつくるのが面倒ですし頭を少し使います。

僕も未だに間違えて、ハンズやホームセンターなどで、指摘されまくっていますが;)
まずやりがちなことの1番目が、

1) 刃の厚みを考慮せずに作図してしまう

です。のこの刃には厚みがあります(約3mm)。なので、板全体の幅からカットする数だけ
この厚み分を引いていかなければなりません。ぎりぎりでは切れません。

2番目が、

2) 板の厚みを考慮せずに作図してしまう

です。板厚を引いて計算しないといけません。板をどこに組み合わせるか次第で
引く場所が異なりますので、ちゃんと箱になるかを頭を使って考えます。

3番目が、

3) 板の幅/長さを統一せずに作図してしまう

これはどういうことかというと、切り出す板の幅を一列に統一せずに作図してしまうという事です。
幅で統一して長さの方を変化させる 、あるいは長さで統一して幅を変化させる、
という縦、横の組み合わせで作図します。
なぜそうするかというと、同じ幅で一度に切ってもらったほうが、板幅にばらつきが出ず、
綺麗に仕上がるのと、カット数が減るからです。 これはもう作図になれるしかありません。

4) 15mm以下のカットは精度が出にくい

これは押さえの機械の問題です。ハンズでは15mm以下だと注意されます(やってくれますが)。
なので15mm以下の幅の部品はなるだけ作らないようにしましょう。(ホームセンターの棒材で代用できます)

とりあえずそんな感じで1回目終了;です。 作図、結構大変です。折り紙とか強い人なら楽勝かも。
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MAOP用の箱は今学習させていただいている、spc.jpn.org さまの計算と箱のモデルを元に
実際に聴きながら、アレンジを施したり試行錯誤中です。
一つ言えることは spc.jpn.org さまの基礎設計と計算はとても素晴しいと思います。
実際に今何台か作ってみて、学習させていただいていますが、どれも的を得ています。

しかも、初心者の方向けにCADのデータ図面や板取図まで公開されてらっしゃいます。
故人についてはwiki程度の知識しか知りませんが、
「現代の長岡鉄男さん」ではないかと思ったりしなくもありません。
惜しげもなく、ノウハウを公開されておられる点と、バックロードホーンの従来の計算から
更に一歩踏み込んで改良されたダンプドバックロードホーン計算式がとても興味深いです。
最近、市販品や古のもののバックロードについて、ご自身の計算から導き出されたものと
比較された面白い記事が続いています。http://eco-speaker.sblo.jp/
(※ダンプドバックロードには吸音材やR処理はほとんどNGって書かれてありますね;
見落としていて先日はつまらない試行錯誤の時間を費やしてしまいました。実際その通りでした。)

僕もよく市販品の箱を眺めて、吸音材の量とかで気になって夜しか眠れない;)=冗談ですが ことがあります。
なんであんな大手がこんなことしてるんだろうとか、自分の今まで作ってきた実体験から
「なぜ??」という疑問がわくときがあります。 一つ理由として考えら得るのが、
吸音材を入れれば入れるほど、音楽でいう不協和音が無くなっていくので、箱の特性としては
フラット(F特グラフ上がよく)なるかもという事です。
でも、それを箱にやってしまうと箱自体が持つ楽器的な響きが無くなり、先日ご紹介しました
PARK AUDIOさんのBLOGの件でもありましたが、つまらない音になると思います。

音楽をされている方なら分かっていただけるかと思いますが、不協和音、かなり重要です。
協和音だけで作曲されたらわかりますが、古典バロック音楽みたいになります;)
振動数の比が簡単な整数比=協和音で、耳あたりはいいのですが、音楽全体を通した
ハーモニックスを考えると、起伏に乏しい印象を受けます。だからわざと不協和音を入れます。
僕の自作スピーカー作りの考え方は「楽器をつくっている」という感じです。

※ダンプドバックロードホーンについて、
まだまだ学習中ですが、一つ分かったことがあります。それはMAOP用箱の途中のものですが、

イメージ 1

赤丸の所がダンプドバックロードホーン(Damped-BH)最大の特徴?の構造です。
Aの幅部分、意味が無いように思われますが、実はこの幅は結構重要だという事が分かってきました。
Bの幅はずばりポートの幅そのものですが、これも勿論重要です。
僕はアレンジとして、Cの位置に斜めに板を入れたりしてみています。
これも音を聴きながらの角度なので何度とは言えませんが、入れると低音が締まって少しタイトになります。
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今ちょうど出品中のラストの残り(スリムトールボーイ2016改)ですが、
これの40cmバージョンを前年は結構アレンジして作っていました。
その時の大体の板取図がこんな感じです。(幅は板厚に合わせて決めるので記述してませんが)

イメージ 2

外見はあんなにそっけないのに、これだけの板枚数を使っています。コスト掛かります;(T
今でているのは中身はもっと板(柱)を使ってスタッガードっぽい部分もあります。(補強も兼用)

初期のもので荒っぽい部分もあるので、今一番お安くしてます。気なったら是非m(。
こもって聞こえますが、そんなでもないです。
音は広がりがある感じで少しだけ広めのリビングでもそれなりに音で満たしてくれます。

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