みなさん、いつも深夜にすみません。子育ては大変!3Hおきに泣く。。。
さて、以前オーディオの修復について、日記を書いたと思います。
PC上でいくらでも音をいじれる今日では、専用のハードを使う事は
プロの方以外あまりないように思います。(専用ハードはそれ自体の
音の処理が味があるために年式に関係なく重宝されるものがあります)
僕もプロではありませんので、今回はさらっと
「Adobe Audition CC」について書きたいと思います。
Adobe社はグラフィックソフトが有名ですが、映像や音の編集
ソフトも持っています。このAuditionは元はCoolEditProというソフトだったと
思います。当時からプロ用オーディオ編集ソフトでした。
詳しくは知りませんが、日本はProToolsの方が多いようで、
このAuditionCCについては、意外と情報を見ません。(公式動画、HP以外)
実はこのソフト、かなり高機能な割には AdobeCreativeCloudの一つ
になっていますので、非常に安くて有用なソフトだと思っています。
CreativeCloudというのは、月々支払、あるいは1年支払で
Adobe社のソフト群を使える(借りる)というサービスでプロも利用しています。
一つのソフトの場合、2180円月、それ以外全部は4980円月です。
いずれも「月々払い」にしたときのみ、翌月解約が可能です。
この辺は携帯電話の契約と同様に縛りがありますので、ご注意を。
これからの季節、年賀状をプロレベルでやろうとか、動画編集も
しようとかそういう人なら、全部入りを契約した方が断然お得です。
有名な Photoshop Illustrator Lightroom Premiere Proなどが全て使えます。
インターネット上でも契約できますが、家電量販店でもプリぺードカードが
売っており、それでも契約できます。
Microsoft Office 360と同じ感じといえば分かりますか??
さて、本題の「AuditionCC」ですが、LPノイズをとるのに非常に効果的です。
色々クリーニングしても、どうしても溝の奥のダメージが取れない、
あるいは古いLPで擦り切れている(けど味がある)など、パソコンに
取り込みたいと思います。その際にこのソフトはとても良い選択肢です。
(※Adobe社の宣伝をしているようですが、一切マージンは貰ってません;)
とりあえず関係する設定は次のとおり。
(僕はPCソフトは日ごろから英語で使っていますので、今回も英語表記です)
まず曲が始まる前に少々時間があると思いますが、
その部分が長い場合、そこだけソフト上で波形選択します。

曲間の部分にしてみました。白い表示が選択されたという事。RL。
で、この状態で エフェクトメニューから「ノイズリダクション」
「Capture Noise Print(Shift+P)」を選びます。
これでこの選択部のノイズ具合が記憶されます。
次に、波形画面で (Ctrl+A) で曲全体を選択します。
全部真っ白表示になったら、またエフェクトメニューから「ノイズリダクション」、
こんどは「Noise reduction (process)(Ctrl+Shift+P)」を選びます。
次の画面がでます。これは記憶したノイズ具合の音の表示です。

ノイズが一目瞭然ですね。プロ仕様のソフトはこういう感じです。
で、左下に緑のONマークがあり、この状態で再生すると効果あり、オフにすると
無しで比較できます。 今回は上記位にしていますが、楽曲次第で聞きながら
変更してください。緑色のグラフを黄色のグラフに重ねる(近づける)と
目立つ高域ノイズが削減されます。(Noise Reductionのスライダーを上げる)
これで Apply(適用) を押すと、暫し計算時間の後に
上記リダクションが適用されます。 たったこれだけ。
今回は「ぷつぷつ」ノイズがひどかったので、
それも「ノイズリダクション」の「Automatic Click Remover..」でとりました。

プリセットがあり、Heavy reduction を選んだ後に閾値(Threshold)を少なく
して極端に取らないようにしています。がこれも好みと楽曲次第。
他にも弄り過ぎて、位相がおかしくなったり(元々そういう場合)
位相を修正する機能もあります。

色々弄れますが、分かっていじらないと、とんでもない音になりますのでご注意。
さらに、プロ仕様のソフトでは当たり前の機能なのですが、
グラフィックイコライザ機能(FFT)もあります。これで例えば籠った音を
なんちゃって修正して、シャキっとさせることもできますし、
特定周波数にあるハムノイズを消したり、などなどとにかくインチキができます!
(※僕の動画ではこの手のインチキやってませんので、ご安心下さい)

このポイントはいっぱい設定できますので、昔のハードや民生機の
イコライザでは不可能なレベルです。 一つコツがあるとすれば、
できるだけ中域はいじらずに、低域と高域(ドンとシャリ)を
ほんの少しだけいじることです。(↑では極端ですが、もっと薄く浅く)
やり過ぎるとこれまた元を損ねますので程ほどに。
(元々のレコーディング状態をいじらないのが理想で、この手のノイズ処理
などをすると、トレードオフとして情報(ダイナミズム)が欠落します。
それをEQなどで(嘘だけど)補うという感じ)
以上、駆け足でPC上の処理の一端を見てきましたが、どうでしょう?
僕がアマチュア音楽野郎やっていた時から既にどんどんPCベースに
なっていっていましたから、ハードのイコライザとかDSP,エフェクター、
楽器どんどん処分しちゃいました;
(そのお金が今、スピーカー実験の原資になっているという。。)
(処分して後悔している機材もあります。ソフトではその音が出ない。。)
今手元に置いているハードは、もう「それでしかこの音が出ない」とか
よく聞く「Protools臭を消すために」昔のアナログ機材とケーブルを
みたいな感じです。(SNをわざと劣化させる)
PC上で音を完結させると歪も綺麗な、理想的な音に
メークアップできると思いますが、
実はそういう音は真空の中で作った音に聞こえます(多分)。
これは映像の世界でCGがいかにもCGに見えてしまうものがあるのと同じ現象。
時代劇のセットがいかにもセットに見えたり、役者さんのまげ鬘の
地肌との境目に目が行ってしまったり;適度に曖昧にしてほしいってあります。
人間の視聴覚を超えたものに対して、人間は違和感を覚えるのです。
前から記述していますが、とにかく歪率を究極に抑えて、
シンクロも完璧で、セパレーションもすごい音って、
現実(人が実生活体験するもの)には無い音だと思うのです。
色んな音が混ざったこの地球で生きている訳で、宇宙で生きている訳では
ありません。(宇宙だとちょっとした音でも聞き取れるそうです>NASA